【相続・不動産売却】「空家等対策の推進に関する特別措置法の一部を改正する法律」

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2024年05月02日

【相続・不動産売却】「空家等対策の推進に関する特別措置法の一部を改正する法律」

令和51213日より施行されました「空家等対策の推進に関する特別措置法の一部を改正する法律」について、「第2期 名古屋市空家対策計画」によると58.9%が「知らない等」と回答しているなど、まだ周知が十分ではないと思いましたので簡単に解説します。

改正法の概要

1. 所有者の責務の強化
  現行の適切な管理の努力義務に加えて、国・自治体の施策に協力する努力義務を追加 
 
2. 空き家等の活用拡大 (例)中心市街地、地域の再生拠点、観光振興を図る区域等
  (1) 空家等活用促進区域
     ① 市町村が空家等活用促進区域や空家等活用促進指針を定めた場合、接道に係る前面道路の幅員規制や
       用途規制等を合理化し、用途変更や建て替えを促進
     ② 市区町村長から所有者に対し、指針に合った活用を要請する。
 
  (2)財産管理人による所有者不在の空家の処分
 
  (3)支援法人制度  
     市区町村長がNPO法人、社団法人等を空家等管理活用支援法人に指定 
 
3. 管理の確保
  (1)特定空家化を未然に防止する管理      ※特定空家=周囲に著しい悪影響を及ぼす空家
    ① 市区町村長は、放置すれば特定空家になるおそれのある空家(管理不全空家)に対し、
      管理指針に即した措置を、指導・勧告する。
    ② 勧告を受けた管理不全空家等の敷地は、固定資産税の住宅用地特例(1/6等に減額) を解除 

4. 特定空家の除却等
  (1)状態の把握 
      市区町村長に特定空家等の所有者に対する報告徴収権(調査のために行政機関が資料の提出などを
      求める権限)を付与 (勧告等を円滑化) 
 
  (2)代執行の円滑化
    ① 命令等の事前手続を経るいとまがない緊急時の代執行制度を創設 
    ② 所有者不明時の代執行、緊急代執行の費用は、確定判決なしで徴収する等の円滑化
 
  (3)財産管理人※による空家の管理・処分
      市区町村長に財産管理人(所有者に代わり財産を処分・管理する人)の選任請求権を付与し、
      相続放棄された空家等に対応する。

一言

勧告を受けた管理不完全空家等の敷地は、固定資産税の住宅用地特例が解除されます。空家を取得するに至った理由のほとんどは相続であり、残しておく理由は、解体・修繕費の負担がキツイという理由や、いつか利用するかもしれない 、思い入れがある等ではないでしょうか。どのような方法ができるか等、お悩みでしたら、ご相談下さい。

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